手を入れながら暮らす ― 吉田さんご夫妻を訪ねて 2

こんにちは。 イチカワ トモタケです。
前回にひきつづき、大分にある吉田さんご夫妻の工房をご紹介します。
直樹さんと紀子さんは、竹細工のかたわら、
畑でさまざまな作物も育てていらっしゃいます。

畑の様子も、お二人に案内していただきました。
竹の仕事がいそがしく、なかなか手をかけきれないとおっしゃっていましたが、
畑にはさまざまな野菜やハーブが植えられていました。

かつて、しばらく人が住んでいない時期があったこちらの土地。
イノシシやウサギ、キツネ、アナグマ、ハクビシンなど、
畑の作物や竹林のたけのこをねらう動物たちへの対策もかかせないそうです。
とくにイノシシは、鼻をつかって土を掘り返すため、
植木などが根こそぎ倒されてしまうこともあるのだとか。
そこで、直樹さんが見せてくださったのが「電気柵(でんきさく)」です。
この地域では、こうした電気柵を利用している方も多いそうです。
ふれると電流が流れる仕組みになっていて、
畑や竹林のまわりに設置し、動物たちによる被害を防いでいるとのことでした。

毎日のように鎌を手に畑を見回り、手入れをされている紀子さん。 
紀子さんも日々、かご作りに追われているため、畑をきっちり管理するというよりは、「雑草に埋もれている野菜を救出しているだけです」と笑っておっしゃっていました。 
インゲンや 
玉ねぎ 
各種ハーブ類 
こちらは、ごぼうが地上に伸びたもの。タネが地面に落ちるとどんどん増えてしまうため、畑の端に寄せているのだとか。ごぼうが地上ではこんなふうに大きく伸びることを知らなかったので、そのすがたにびっくりしました。 
そして、こちらのごぼうは、そろそろ収穫できそうとのこと。あとでスコップを持ってきて、掘り上げるそうです。 
ほかにも季節ごとに、にんじんや長ねぎ、じゃがいもなど、いろいろな作物を育てているそうです。

紀子さんは、この土地でこれからやってみたいことが、まだまだたくさんあるそうです。
畑のことや、この場所のこれからについて、いろいろなお話を聞かせてくださいました。

どちらかが何かめずらしいものを見つけると、もう一人を呼び、一緒に確かめる。
そういう場面を何度か目にしました。
さりげなく声を掛けあうお二人のすがたが印象にのこりました。
自然豊かなこの土地で暮らすなかでは、身のまわりの小さな変化に気づき、
それを確かめ合うことも、日々の大切な習慣なのかもしれません。
また、紀子さんが数年前から興味を持ち、
いつかやってみたいと思っていたことの一つが「養蜂(ようほう)」です。
そのための蜂箱は、直樹さんが作られたそうです。
吉田さんご夫妻が取り入れているのは、「自然分蜂(しぜんぶんぽう)」を利用する方法。
蜂を捕まえて巣箱に入れるのではなく、あたらしい巣を探している蜂の群れが、
みずからこの蜂箱を選んで入ってくるのを待つのだそうです。

こちらは、縁側の奥に置かれた、手づくりの蜂の巣箱です。
ある日、直樹さんが蜂たちがこの巣箱に入っていく様子を見つけたときには、
思わず声を上げて喜ばれたそうです。

また、ご自宅の方も、周囲の方々に手伝っていただきながら
お二人で少しずつ手を入れてこられたそうです。
そのダイニングで、お茶をいただきました。

キッチンで目に留まったのは、すっかり使い込まれたコーヒードリッパー。
毎朝、このドリッパーで淹れたコーヒーを飲むのが、お二人の日課なのだそうです。

竹細工の仕事だけでも、きっとおいそがしい毎日だと思います。
それでも、3年ほど前に私がうかがったときより、
お二人ともさらに活動の幅が広がっているように感じました。
竹細工のことも、畑のことも、そして日々の暮らしそのものも。
それぞれが無理なくつながりながら、この場所での生活をかたち作っているようでした。
吉田さんご夫妻の畑の様子を動画でご覧ください。
(※音楽が流れます)
つぎのジャーナルでは、いよいよ竹の材料づくりや、
かご作りの様子をご紹介していきます。
つづく

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“ひとつのテーブル” 特集展
吉田竹物 | ふたりの手、ふたつの色
– 白竹と炭化竹の籠 –
2026年
10月16日(金)、17日(土)*、18日(日)
10月23日(金)、24日(土)、25日(日)
10月30日(金)、31日(土)、11月1日(日)
*10月17日(土)は、吉田直樹さんが在店され、
コーヒードリッパー製作の実演をしてくださいます。
*上記日程は11時から16時までの間、どなたでもご来店いただけます。
*10月19日(月)、22日(木)、26日(月)、29日(木)は予約制にてご来店いただけます。
下記のページよりお申し込みください。







